ケリーズ・キャッスル
日本映画のロケ地にも使われた、幽霊伝説の残る未完成の洋館
マレーシア イポー
≪ケリーズ・キャッスル≫
ケリーズ・キャッスルと呼ばれている建物は、英国統治時代の1915年、
スコットランド人ゴム農園主ウィリアム・ケリー・スミスの邸宅として
建築が始まりました。
インドの文化に魅了されていた彼は、ブロック、タイルはインドから輸入し、
南インドのマドラスから70人を邸宅建設の労働者として雇用しました。
建設途中の1920年のはじめ、多くの労働者たちが原因不明の病気にかかって
亡くなりました。
スミスは神を鎮めるために寺院を建てなければならないと告げられ、
邸宅から500mのところにヒンドゥー寺院を建てることにしました。
邸宅の建設は、寺院完成後に再開することになりました。
また、第1次世界大戦も建設を遅らせる要因となりました。
建設半ばの1926年12月、リスボンに旅行中、スミスは肺炎にかかり、
56歳で亡くなりました。
スミスの死後、工事は中止され、この邸宅は完成されることなく未完成の
ままになってしまいました。
この豪邸には、6階建ての塔や、ワインセラー、風格のある柱、ムーア式のアーチ、
グレコローマン様式で飾られた壁や、パーティー用の四方を壁に囲まれた屋上が
ありまた。マレーシア初となるエレベーターが設置される予定でした。
地下には秘密の部屋やヒンドゥー寺院までつながっている地下道があると言われています。
今日、邸宅は時の経過による損壊はあるものの整備され、ケリーズ・キャッスル
として一般に知られるようになりました。
過ぎ去りし日の開拓者の精神とロマンを感じることが出来る場所でもあります。
また、ケリーの幽霊が夜になると2階の廊下にあらわれるという噂があります。
2011年公開の邦画「セカンド・バージン」のロケ地にもなりました。
入り口にある看板の向こうにその雄姿が見えています。
ケリーズ・キャッスルの正面に到着。チケットを買って、橋を渡って中に入ります。
階段を登ると建物の横に出ます。
建物の裏側の様子です。
煉瓦造りの建物の後ろに、もう一つ廃墟となった建物があります。
近くに寄ってみると、この塔の部分が見事です。
塔の上まで登ることができます。
1階の回廊です。時々ケリーさんが歩いているとか・・・
2階に上がる階段です。
2階は漆喰でぬられており、回廊も1階とは違った雰囲気です。
室内はがらんとしています。窓のデザインがおしゃれです。
屋上に出ました。
屋上の端にある丸い展望台。柵もなにもありませんので気を付けてください。
周辺は一面パームヤシ畑です。
地下室の通気口です。やはりトンネルは本当にあるのでしょうか?
ケリーズ・キャッスルの周りには猫がたくさんいます。